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秋田県南秋田郡八郎潟町字川口531-1
2008年八郎湖は環境省の湖沼水質保全特別措置法(湖沼法)の指定を受け、水田濁水削減など流域全体を巻き込んだ八郎湖再生の取り組みが始まりました。
私たちは八郎湖再生が新しい段階に入ったと考え、住民が主体となった再生活動、多くの住民が参加する機会の提供、協働のネットワークの構築などを推進しなければならないと考えます。
現在、八郎湖流域全体で小中学校を対象とした環境学習の実践や、八郎湖再生に取り組む住民団体のネットワーク(環八郎湖市民ネットワーク)作りが進んでいます。私たちはこのような動きを発展させて、次世代の八郎湖再生の人材を育てる事業に取り組むために 新しいNPO法人を設立することにいたしました。
私たち「はちろうプロジェクト」は八郎湖流域において、環境学習(育てる)、八郎湖と住民をつなぐ流域ネットワーク構築(つなげる)、社会起業家の育成(起業する)などの事業を通じて、未来の八郎湖再生を担う人材を育成することをめざします。
流域の小学校を舞台に環境学習を行っています。 子どもたち一人一人が、八郎湖の課題や可能性に気づき、学習を深め、八郎湖再生のために何をしたらいいか考え、実践していく環境学習を行っています。 八郎湖の自然についてだけでなく、歴史や文化などさまざまな視点から学習を深めていきます。 そのために必要なプログラム作り、小学校とのコーディネーション、教材作成などを秋田地域振興局・県立大学・流域の学校と連携しながら行なっています。
八郎湖再生に関わる住民団体の情報発信と交流に関する事業を行なっています。具体的には住民団体の活動状況やイベント等の情報発信や交流イベントの支援などです。
八郎湖再生には環境と経済の両立が必要と考え、八郎湖流域の地域資源を活用した新たな商品開発や販売の支援、及び八郎湖再生につながる新しい事業を始めようという社会起業家の育成を行っています。
かつて琵琶湖に次いで日本第2の面積を誇った八郎潟は日本海とつながった汽水湖であり、 きれいな水、豊富な魚貝類、水草や野鳥など自然資源の宝庫でした。
子どもたちは潟で遊び、潟で育ち、地域を愛する気持ちを育んでいました。 また八郎太郎伝説に代表されるように、八郎潟は神が住む神聖な場所でもあり、地域の人々にとって心のよりどころ、「わがみずうみ」でありました。
しかし、1957年(昭和32年)から始まった干拓事業によって八郎潟の80%は陸地化されて大潟村が生まれ、残された湖は日本から遮断されて通称「八郎湖」と呼ばれる淡水湖となりました。
干拓事業が終わった1970年代後半から、八郎湖は「富栄養化」と呼ばれる水質悪化、水草群落の消失、アオコの大量発生、さらにはオオクチバス(ブラックバス)の増加などの環境問題に悩まされてきました。
同時に、八郎潟と住民のつながりは希薄になり、潟の魚を食べる食文化は衰え、漁業や佃煮産業は衰退し、子どもたちが潟や川で遊ぶ姿を見ることもなくなりました。
多くの住民にとって八郎湖は自分とは関係のない「遠い湖」になってしまい、住民が無関心だから水質悪化に歯止めがかからないという悪循環に陥っていました。
しかし、干拓から50年たち、「こんな現状を何とかしたい」と願う地域住民が立ち上がってさまざまな環境活動を行うようになりました。 秋田県の後押しもあり、河川の水質調査、ブラックバスの駆除、ブナの植樹、ヨシ原の復活、環境学習、谷津田の復元、田んぼの生きもの調査などの活動が次々に生まれ、流域全体に「八郎湖の再生」という機運が高まってきました。
住民団体は一緒になって2008年3月に「八郎湖の再生を考える集い」を開催し、それをきっかけにして「環八郎湖市民ネットワーク」というネットワーク組織を立ち上げました。
住民団体の連携はさらに深まり、ネットワークを束ねる要として2010年に特定非営利活動法人はちろうプロジェクトが結成されました。
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秋田県南秋田郡八郎潟町字川口531-1(旧八郎潟展示館うたせ館)
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